倒立腕立ては、多くの人が存在は知っているトレーニングです。しかし、その難易度の高さのためか「壁を使って倒立腕立てをするもの」という少し間違ったやり方が浸透してしまっています。
プリズナートレーニングのような自重力を操る「キャリステニクス」と呼ばれるトレーニングをマスターすれば、壁無しで倒立腕立てができるようになります。
その第一歩が、この「ウォール・ヘッドスタンド」なので、そのやり方とポイントを解説していきたいと思います。
ウォール・ヘッドスタンドのやり方
- 丈夫な壁を探す
- クッションや枕、タオル等を壁の前(壁から15~25cm程)に置く
- 手と膝を床につき、頭頂部をクッションに乗せる
- 頭の両側に、肩幅に広げた手のひらをしっかりとセットする
- 強く床を蹴り、脚を壁側に持ち上げていく
- 壁を見つけたら、ゆっくりりと脚を伸ばしていく
- 鼻呼吸を意識する
タオルに頭をのせて
脚を強く蹴って、振り上げる
トレーニングゴール
- 初心者の標準:30秒
- 中級者の標準:1分
- 上級者の標準:2分
最初は頭に血が上る感覚に悩まされると思います。健康を崩して行う事は間違っていますので、最初の30秒がキツイのであれば、10秒からでも良いのでとにかく倒立に慣れる事を意識してみて下さい。
続けていると、そのうち「あれ?何か今日は30秒経っても余裕だな」と思う日が来ます。そのタイミングで1分、2分へとSTEPUPしていってください。
最初から2分やっても、多分できると思いますが、吐き気や首の痛みが出る可能性もあるのでやめておきましょう。何よりも、吐き気などの体調不良は、モチベーションに直結してくるので、今後のプリズナートレーニングに悪影響を及ばしかねないので、注意が必要です。
ウォール・ヘッドスタンドのポイント
- 三点倒立である
- 逆立ちになれる為の重要なトレーニング
- バランス感覚を身に付ける事も目的としている
- 呼吸は通常と同じ「鼻呼吸」で行う
- 無理はせず、できる秒数から始める
手の位置と頭の位置も大切なのですが、個人的には「重心」を意識すると難易度が飛躍的に下がるのを実感しました。重心を意識して三点倒立をすると、手に力を入れる必要がないのがわかります。
少々危険ではありますが、片手を外しても倒立を維持できていました。(首に負担がかかりすぎなのでそれ以来やっていませんが)
それだけ「重心を意識すると簡単になりますよ」という事です。
まずは、倒立の頭に血が上る感覚に慣れて、次に重心を意識してみてください。逆立ちが楽しくなってくると思います。
やってみた感想
タオルさえちゃんと敷いていれば、頭頂部の痛みもさほどないので比較的「やりやすい」トレーニングだと思いました。私の場合は、案外すんなりと上級者の標準まで進める事もできました。おそらく「体重」がかなりのポイントになってくると思います。
脂肪がたくさんついていて、体重が重い方は首への負担が計り知れないので、まずは体重を落とすところからスタートするのが良いと思います。
キャリステニクスは自重力のコントロールが大切なので、重すぎる体重はコントロールできません。
つまり、安全に行う事が出来ない=自重力トレーニングには適さないので、安全に行える体重にしてから、挑戦するのが望ましいと思います。
次のステップへ
次ステップの「クロウ・スタンド」は、ウォール・ヘッドスタンドと大きく異なるトレーニング内容です。筋力を必要とするが、頭が逆さにはなりません。倒立に「慣れる」という意味では、ウォール・ヘッドスタンドの方が優れているので、まずはこのSTEPを大事に進めてましょう。