「懸垂は小学校の体育の時間にやったことがある」
「昔は5回できた」「いや、10回できた」
懸垂の記憶っておそらく、こんな感じではないでしょうか。
では、本題に入りましょう。
大人になって懸垂をする機会は激減するはずです。ほとんどの人が数年~十数年も懸垂をせずに過ごしているはずです。
では、そういった人たちの懸垂回数ってどのくらいなんでしょうか。
実は、「最大筋力」というものが懸垂力には大きく関わっていて、ここを伸ばしていくと懸垂の回数は上がっていきます。
懸垂の最大筋力と回数を伸ばす方法
それは・・・「懸垂力を伸ばす事」
いや、実際にこれが本当の事なのです。
しかし、これではあまりにもザックリとし過ぎていて、イメージが湧きませんよね。
懸垂力とはそもそもどういう事なのか、少し掘り下げて説明して行きたいと思います。
懸垂に必要なのは「懸垂力」
懸垂力ってなんぞや?
懸垂力とは「鉄棒にぶら下がった状態で、鉄棒に体を引き付ける力の強さの事」です。
すなわち、懸垂が一回もできない人は懸垂力は「0」という事になります。
ただ、少し勘違いされがちなのが懸垂の回数=懸垂力ではありません。
あくまで「鉄棒に引き付ける力」が懸垂力です。
正式に「懸垂力」というものが定義されていないので、大体そのようなモノという事で覚えておいてみてください。
では、その懸垂力を上げるためにはおうたらいいでしょうか?
具体的に紹介して行きたいと思います。
懸垂力を上げるにはどうしたらいい?
- 懸垂回数を増やす
- 最大筋力を上げる
- 体重を落とす
この3点が、懸垂力を上げるポイントとなります。
実はこの3点を詳しく考えていくと下記のような関係式が成り立ちます。
最大筋力=体重×最大筋力対負荷率
この式だと分かりづらいので、下記で詳細を説明して行きたいと思います。
最大筋力
最大筋力換算表(懸垂)
懸垂回数 | 最大筋力対負荷率 | 最大筋力 | 例(60kg) |
1回 | 100% | 体重kg | 60kg |
2回 | 95% | 体重*0.95kg | 63.2kg |
4回 | 90% | 体重*0.90kg | 66.7kg |
6回 | 85% | 体重*0.85kg | 70.6kg |
8回 | 80% | 体重*0.80kg | 75.0kg |
10回 | 75% | 体重*0.75kg | 80.0kg |
12回 | 70% | 体重*0.70kg | 85.7kg |
15回 | 66% | 体重*0.66kg | 90.9kg |
20回 | 60% | 体重*0.60kg | 100.0kg |
30回 | 50% | 体重*0.50kg | 120.0kg |
最大筋力は、上記の表を参考に先述した計算式の
最大筋力=体重×最大筋力対負荷率
この式で割り出す事ができます。
つまり「回数を増やせれば、最大筋力も上がる」という理屈を理解する事が出来ます。
懸垂力を上げるためには、回数、最大筋力、体重がキーワードになっている事も理解できますね。
最大筋力を伸ばす=懸垂力を伸ばす
言い換えれば、最大筋力を伸ばすという事が、懸垂力に繋がっている事がわかります。
もう答えは前項でも出ていますが
懸垂力を上げためには、最大筋力が必要で、最大筋力を上げるためには回数が必要
これが答えになります。
回数をこなせてナンボの世界です。一回もできないという方に対して、懸垂力を上げる秘策?を伝授していきたいと思います。
一回も懸垂ができない人の懸垂力の上げ方
先に結論から
- 体重kgの懸垂力をつける
- 体重を落とす
では、それぞれに対して説明をしていきます。
先ほどの表を一部抜粋します。
懸垂回数 | 最大筋力対負荷率 | 最大筋力 | 例(60kg) |
1回 | 100% | 体重kg | 60kg |
実は、ここにヒントが隠されています。
体重60kgで懸垂が1回もできないという人は、懸垂力が60kgもないという事になります。
従って
- 体重を60kg以下にする(できる人は)
- 懸垂を練習して懸垂力を60kgに到達させる
結局の所、標準体重程度の人なら懸垂1回は大体できます。
1回もできない人は、標準体重を大きく下回っている可能性があります。懸垂は自重トレーニングなので、表を見ていただければわかると思いますが、体重が重い程、最大筋力も大きくなります。
体重をどうしても落とせない場合は、懸垂力を上げるべく筋力を高めるように練習を繰り返すしかありません。
逆にガリガリ過ぎて、筋力が足りない場合も懸垂ができない場合があります。
そうういった場合も体重を増やして下さい!と言いたい所ではありますが、それは痩せるよりも難しい場合がほとんどでしょう。
したがって、とにかく毎日懸垂の練習をしてください。
一回できれば、そのままトントン拍子にうまくいくはずです。
懸垂が一回でもできるようになれば、その後のワークアウトの成果として自身の最大筋力の伸び率がわかってきて楽しくなると思います。
懸垂1回と、10回では最大筋力で考えると1.3倍も筋力が上がっている事になります。
10回と20回でも1.25倍も上がっていますね。
1回と30回では何と2倍も筋力が上がっていることになります!
2倍って普通に凄すぎますよね?1年で30回できるようになったとするならば、1年前に比べて、あなた二人分の懸垂力がついたという事になります。
そう考えると、10回しかできない~とかいくら頑張っても20回が限界~とか言えなくなると思います。
なぜなら、回数は10しか伸びていないくても、筋力で考えると25%は伸びているのですから!
なので、まずは1回できるように頑張りましょう!